この春はじめて『部下』を持ったあなたへ➂
こんにちは。特定社労士の森川です。この4月にはじめて『部下』を持った皆さんも4カ月が経過し、そろそろ『上司』という立場にも慣れて来られたころではないかと思います。いかがでしょうか?
そろそろ、自分の考えを持って、指導する…ということに楽しみややりがいを感じられるようになってきた…という方もいらっしゃると思います。が、逆に…。今一つ、相手に自分の思いが上手く伝えられない…と感じている方もいっらっしゃるのではないかと思います。本日は、そんなあなたにお送りするブログです。
思っていることを伝えたいのだけど…。
はじめての『部下』が年上だった…。はじめての部署でよくわからないのに『部下』を持つ立場になってしまった…。だから、なかなか思ったような話ができないし、言葉を選ぶだけでとても疲れてしまう…。
そんなあなたに、ヒントを少しだけ。
●前提として、人と人は100%分かりあえることはない。
生まれ育った環境が近い親や兄弟でも、全く性格なんてことは良くある話。兄弟姉妹だって、そうなのに、生まれ育った環境も、年齢も、経歴も違う人が上司ー部下の関係になったから、分かり合えるということは万に一つもないのではないでしょうか?
異なる価値観のふたりが、異なる立場で物事を見れば、意見が食い違うのは当たり前です。ですから、分かりあえないことを前提に話すことを考える、言葉を選ぶ…ということが大切です。
●伝えるときは、『相手を変えよう』ではなく、『私の思いを伝えよう』です。
これは以前、アンガーマネジメントを勉強をしたときに、Youメッセージ(相手が主語の言葉)とIメッセージというものを教えて頂きました。Youメッセージで話すと『相手を変えてやろう』という気持ちだけが伝わってきて、なんだかとてもネガティブにとらえがち。逆にIメッセージで話すと自分自身の思いが伝わりやすくなり(ありがとうや、嬉しい、楽しいといった感情を乗せやすい)、関係性が良くなると実感しています。
相手の行動に「問題」を感じているとき
相手の行動に「問題」があり、それを変えたいと思っているときは、ついついYouメッセージを発してしまいがちです。例えば、相手の行動を非難したり、要求したりしたくなり
「あなたの今の意見、間違っているよね。」
「あなたの行動を直してほしい」……なんていう言葉を境に、解決どころか、より一層二人の間に溝が深まる…なんてことも珍しくありません。
なぜか…。それは相手の事情をふまえず、それを全く無視にした指摘は、相手の不安感をあおるだけで、結局、心を閉ざす原因になるからなんです。
こういった場合は、先をいそがないこと。相手を変えようとせず、自分の気持ちを伝える。
「悲しく感じた」
「心配した」
「●●してくれて、悩んでいる」
という風に素直に気持ちを伝える。すると、相手も自分の気持ちを素直に話してくれたりして、関係性がぐっと良くなるなんてこともあります。
リーダーは、まずは、逃げずに自分の思いを言葉にすることからスタートですね。そうでなければ、部下も組織も変えることはできません。