私が7年間通い続けたヘアサロンを変えた理由
快晴。桜が満開。関西は明日雨が降る予定なので、今日が最高のお花見日和。近くの土手の桜並木も満開。お昼ごろからおにぎりもってピクニックに行こうかと思っております。
さて、本日は、私が7年間通っていたサロンを変更した…という体験から「サービス業」について改めて考えたいと思います。
ヘアサロンがそんなにも重要か…と申しますと、女性にとって髪のお手入れは欠かせないものですし、ましてや人前で話をする、人と接せる機会が多い職業の場合、身だしなみを整えるという観点からも真剣に選びたい場所の1つなのです。
私は、会社員現役のころ、大阪⇒長崎⇒博多⇒奈良⇒京都⇒東京と転勤していますし、現在は京都に戻って開業しています。ですので、転宅のたびに、しばらくは出張のついでに以前通っていたサロンで、担当スタイリストさんにお願いしたりしながら、近くでヘアサロンを探す…というのが恒例の行事となっていました。
そして、京都へ戻ってきて、1年ほど色々なサロンに行ってはしっくりこず、やっと2年目の春に先月まで通ってたサロンに出会い、毎月1回はカラーやカットでお世話になっていた訳です。
変えようと思った理由
私自身、長年サービス業の現場で働いていたこともあって、働いている人の気持ちもわかりますから、あまり厳しい意見を言ったこともありませんし、働いている皆さんにお菓子を持っていたり、出張に行けばお土産を買って行くこともありました。7年通い続けていますので、それなりに居心地も良く、リフレッシュもできていたのだと思います。
にもかかわらず、なぜ、変えようと決めたのか?
それは、“個”として大切に扱ってもらえていないと感じたからです。
私は1か月1回、カラーとカットで通っていたのですが、先々月に担当のスタイリストさんから、『来月インナーカラーとかチャレンジしてみます?』というご提案に『ぜひ!』とお答えしていたので、先月、とても楽しみにしていたのです。が、結局『丁度、年度替わりの4月とかでいかがでしょう?』とよくわからない理由で、時期をずらされた……まぁ…そういうこともあるか…と何も抵抗しなかったのですが、いつもと変わり映えのしないカラーの施術を若手スタッフの子から受けている間、その担当スタイリストさんの動きを見ていると、別のお客様のカットをしている訳です。
はい…。ここで、私の心の中は『はっはーーん。。別の予約を取りたかったんだ…。』と思ってしまった訳ですね。これ。そして、結局、『売上取りたいだけやん』…と。『なんだかさ…。こっちはこだわりをもって、このお店を選んでるのに。』…と思い、急速に冷めていく心を自覚したしたのです。
そして、こう思った後、追い打ちをかけたのが若手の子にシャンプーとトリートメントの雑さ。このスタッフの子がしてくれるシャンプーは以前にも1度、担当スタイリストさんに、あのまま行くと職人として立つことはできなくなるから…と、ある意味クレームをつけた事があるにもかかわらず。。やっぱり雑だったわけです。
で、この時点で、もう、サロン変えようと決心したのです。
誰にでもある“大切に扱われたい”という思い
ある意味、私の中に『承認欲求おばけ』が出没したわけです。7年とりあえず通って来ていて、年間20万円ほどのお金を落としてきている訳です。ものすごく高い訳ではありませんが、7年も通えばそれなりの金額。そして、私は、季節ごとにご挨拶をかねて菓子折りまでもっていっている訳です。
どこかで、
「大切に扱って欲しい。」
「特別扱いして欲しい。」
…という思いを持っていたんでしょうね。この思いが一気に爆発したんです。きっと。
ところで、その承認欲求には、2通りあると言われています。
自己承認欲求
1つ目は、自己承認欲求です。
自己承認欲求とは、自分に価値を感じたいという欲求を指します。自分自身を認めたい、自分自身を尊重したいという願望があり、自分は価値ある存在であると自分が感じたいと望むのです。
自己承認欲求が強いと、人一倍がんばるのに、自分に自信を持つことができないということも…。自分に対する評価基準が高くなりがちで、自分に厳しい人が多いとも言えるでしょう。
他者承認欲求
もう1つは、他者承認欲求を言います。
他者承認欲求とは、他人から評価され、認められたいと望む欲求のこと。「注目されたい」「高く評価されたい」「自分を肯定してもらいたい」など、他人からの評価を得ることで満たされる欲求と言えます。自己承認欲求とは反対の意味を持つことがわかりますね。
他者承認欲求が強いと、他者からの評価を得るために自分を殺したり、自分を犠牲にしたりすることがあります。他人からの承認を得ても、満足することができず、虚しくなることもあるような感覚を持つ方と言えるでしょう。
今回の私の心のうちは、まさしく「自分は価値ある存在」と思ってほしい、自己承認欲求おばけと化した訳です。
顧客を承認欲求おばけにしない方法
今回の私のように笑、 顧客を承認欲求おばけしないためには、どんな配慮が必要かと言いますと
- 感謝の気持ちを伝える
- 徹底して傾聴する
- 顧客を名前で呼ぶ
簡単なことですが、この3つを徹底していれば、何とかなります。特に、「感謝の気持ちを伝える」ことがいつも徹底できていれば、顧客に再び選んでいただけると思うのです。星の数ほどあまたある同じ業種の中から、自分たちを選んでくださった顧客への感謝を具体的に言動で表す。そのためには、ちゃんとした「マナー教育」が欠かせません。身だしなみや、言葉遣い、表情、立ち振る舞い、挨拶。といったところが結局は鍵を握るのではと改めて感じました。
ちなみに、次にお世話になることを決めたサロンは、完全1対1対応。シャンプーもカットも全部同じスタイリストさんが、半個室空間で、徹底した丁寧な接客をしてくれます。先月まで通っていたサロンと比較すると、カットで1,000円程度高いだけ。スタイリストさんやお客様に声が大きい方もいらっしゃらず、本当に快適でした。
以前のサロンはつい先日専用のアプリを導入され、予約関係も全部アプリで対応ができるようになったので、予約キャンセルもアプリを介してOKで、心理的負荷はほぼゼロ。キャンルしたあとはアプリを削除すれば完全に縁が切れる…。仕事には、時間をかけてやるべきところ、経験させるべきところと徹底して生産性をあげる、省力化を図るべきところ、どちらの側面もあると私は考えますが、皆様はいかがでしょうか?アプリも良いけど、このあたりはよく考える必要があると私は思います。
感謝の気持ちは目には見えません。誰もが見える言動で、顧客の承認欲求を満たす。そんなことが、これから先、ますます大切になってくるのでは?と感じます。