I(アイ)メッセージで相手に伝える効果
「直接お会いできて嬉しいです!」
先日、オンラインで関わった方に、オフラインでお会いした時に声を掛けられました。
ドキッとし、焦りました。
私は、参加者の方と顔写真が事前にわかっていた為、以前の研修でお会いした方だとなんとなくわかっていましたが、まさか、自分の事を覚えていてくださっているとは全く想像もしていなく、とてもビックリしました。
正直、その時のオンラインの場ではとても緊張しており、詳細な事(やりとり等)はあまり覚えていなかったのです。
そして、「会えて嬉しい」とわざわざ声を掛けて頂いたことに感謝し、この一回一回が貴重な出会いであり、自分もそうだったように、もしかしたら誰かの人生のターニングポイントになるかもしれないと思い、襟を正しました。
一期一会という言葉で以前にもお話ししましたが、人材育成こそ、この一期一会だと再度強く思いました。
「一期一会」
一生に一度だけの機会や出会いを大切にすることです。「一期」は一生を、「一会」は一度の機会や出会いを表しています。一期一会の考え方は、初めての人との出会いだけではなく、同じ人でもその時の出会いは一度きりであると思い、全力で大事にするということです。また、日々の当たり前のことも一期一会だと思えば、より感謝できるのではないでしょうか。
その機会に、相手とのコミュニケーションを良いものにする為に、「I(アイ)メッセージ」というものがあります。
人はどうしても物事を自分のいいように捉え、評価し判断する事が多くあります。もちろん必要な事でもありますが、人材育成の場面において、部下への言動において「上の者(先輩)が評価する」という構図は、今の若者にある「失敗したくない」「分からないと思われたくない」というネガティブ思考に繋がるのではないでしょうか。
「I(アイ)メッセージ」では、〇か×か、良いか悪いか、ではなく、「私はこう感じたよ。」という「私」を主語にしたメッセージです。相手に配慮しながら自分の主張も伝えることができるので柔らかい印象になります。「I(アイ)メッセージ」は自分の感情を相手に伝え、判断は相手に任せることになります。相手の行動や言動を制限せず、あくまでも判断をゆだねている点で相手を尊重したコミュニケーションとなります。そしてそこには相手の具体的な行動や言動をプラスして伝えるとより効果があります。
例えば、「とても安心して話せる場だなと思いました。なぜなら、私の目を見て一生懸命話を聴いてくれたからです。」これは、キャリアコンサルタントの育成場面で学んだことです。様々な場面でフィードバックをする際に、単なる正解不正解ではなく、相手の行動や言動が私にはこう伝わったよ、こう感じたよ、を伝えるのはその気持ちを受けとった後に、「ではもっと良くするためにはどうしたら良いか」という内省に繋がります。この内省こそ多くの学びとなり成長に繋がります。
これは、仕事の現場でも行かせることで、部下や同僚を「褒める」という場面でも、「いいね!」だけではなく、「〇〇さんの挨拶は元気でいいね、私も元気が出てきたよ!」など相手の具体的な行動と、自分の気持ちを添えて伝えるとより効果的です。
部下を成長させたければ、上司や先輩方の成長あるのみです。
今日のその一言から、変えていきませんか。