誰から学ぶか?誰から学びたいか?
「いつも元気ですね~」
自分でそうありたいと考えているのはもちろんですが、自分が思っているだけではなく、周りからもそう思っていただけるように考えています。そして、一日のはじまりは挨拶から。今日も元気パワーを大放出し、周りへ元気を伝えていきたいとも考えています。
子供のスイミングスクールでの経験がそうさせています。
子供たちはとにかく元気です。
家や学校で嬉しい事があっても、嫌な事があったらなおさら、スイミングスクールの練習に色々な感情をぶつけてきます。それぞれが自分の話したい事を話しますし、スイミングスクールでしか会わない友達との話に夢中になります。その子ども達の意識をこちらへ向けるのは至難の業です。ですが、ただ一つ、子ども達は「楽しい、面白い」に注目します。「あっ、この人は面白いぞ」と最初の瞬間で思わせることがまずは大切です。
だからこそ、明るく元気な表情でいること、自分で自分の機嫌を取ることが必要になります。一瞬の暗い表情や、何を言っているか分からない・・・では太刀打ちできません。
そして、「面白く元気な人が教える水泳の練習」は水泳が苦手、水が怖いという子ども達に抜群の効果を発揮します。非日常であるプール(水の中)という環境は、分からない、怖い、苦しい、溺れる、というネガティブワードがつきものです。だからこそ、最初に出会うコーチが元気で楽しい人でないと、益々嫌になるのです。また、子ども達自身が「やってみよう!」という気になるには、コーチ達の表情や声かけ一つひとつが「楽しいよ、大丈夫だよ、一緒にやろう」を物語っていないと始まらないのです。
まずは子ども達自身が楽しい、やってみよう、と思わないと技術の上達はあり得ません。
このことは、大人である私達の会社や企業でも同じ事がいえるのではないでしょうか。
どんな人の話を聞きたいか、どんな人と仕事をしたいか、どんな人でありたいか。
仕事をするなら楽しくしたい、楽しくしている人の話を聞きたいと思うのではないでしょうか。
お話を伺う中でよく耳にすることが、「社内の活気があまりない」「なかなか新しい事に挑戦しようとしない」「モチベーションを上げたいのだけどどうしたら良いか・・・」という事があります。
では、若手社員の方々ではなく、上司や先輩の皆様はいかがでしょうか?
社内の雰囲気や活気、仕事に対して意欲的か、チャレンジする行動があるか、モチベーション高く取り組んでいるのか、という組織文化は、誰かがつくったのではなく、上司の皆様、先輩の皆様がつくり上げてきたものです。そして、その組織文化を見て、真似て、若手社員の仕事への意識や取り組み方、在り方がつくられていくのです。
若手社員にどう在って欲しいか。
その思い描く姿を、ぜひ、上司や先輩の方々が見本となり、その姿や行動、言動から学んでもらい、そして、その先に、理想の組織やチームが在るのではないでしょうか。
モデリングによる学習=観察学習
心理学者のアルバート・バンデューラが提唱した学習理論の一つです。この理論では、他者(モデル)の行動を観察し、それを模倣することで学習が成立するとされています。これは、上司や先輩の行動や体験を見聞きし真似てみる事で学びます。その学びが「自分でもできる」という自己効力感の醸成につながり、ビジネススキルを向上させる事ができます。
その、他者(モデル)になりうる人は誰か?
上司や先輩の方々は「観察学習になりうる姿や行動をしているのか?」
その基本は、気持ちの良い挨拶や、身だしなみ、前向きな行動や言動です。
その一つひとつを見直してみる事で、小さな変化が起きます。
まずは、自分から、そして自分が変わる事です。