職場のモヤモヤ解決は「人の問題の扱い方」という技能を磨くことにある!?
「部下の○○からこんな事を相談されたんだけど、実際はどう?まあ、色々あるよね~」
「あ、このことは対応しとくから、大丈夫。今後、一切気にしなくていいから。」
と、以前の上司に言われたことを思い出した。
そう言われても・・・・・
具体的な事も分からない話をされ、どうしたらいいのか?色々あるよね、と感じられたのであれば話を聴いてほしいな・・・・。この後の対応はどうしよう?部下と、この件で話はするなと言われても・・・。私に話をされたという事は私に関わる事だと思うけど、気にしなくていいとは?上司は何をどう理解しどう結論付けたのか??
私は、色々な思いがあり、モヤモヤしたのですが、この会話以降何も聴くことができず、その後は、微妙な空気があり続ける日々でした。今回は、この話の色々は一旦脇に置かせていただき・・・
本題です。
なぜ、この時の上司は、このような解決をしたのか考えてみました。時間的な事、労力がいる事、事実を知る事で新たな問題を知ることを避けた、とにかく話を聴きたくなかった、などあったのでしょうか。もしくは、上司も忙しい・・・そういう事だったのでしょうか。
そんな昔の話ですが、「問題の取り扱い方」という観点で考えると、ここで学ぶべき事は、まずは問題が起きた際の対応で何よりも重要な事は「事実をつかむ」という事なのではないでしょうか。そして、それは何が事実か?という物事だけではなく、その問題に関わる人の気持ちや考えなど全て含めての事なのです。
事実をつかむとは・・・・
個人の言い分や気持ちが考慮されてはじめてすべての事実が得られます。問題に関わる個人の言い分や気持ちは、事実として考えられなければならないのです。それは何故か?
一人ひとりが考えていることは、正しいにせよ、間違っているにせよ、とにかくその人にとっては事実なので、事実として考えることが大切なのです。
逆に、問題を取り扱う際に、物事の事実だけ取り上げたらどうなるでしょうか?
もちろん時系列を整理し、何がどうなりこの問題に至ったのかを知る事はとても重要です。ですが、それだけでは関わった人や、これからもその業務を行う人(部下の方)は、小さな蟠りを抱えて日々を送る事になるのではないでしょうか。表面的には問題解決のように見えますが、実際は、小さな「ヒヤリハット」が潜んでいて、いつか大きくなり大問題に発展するかもしれません。
また、自分個人は素通りされ、問題が解決されたようになる事は、何だか寂しさや憤りもあり、モチベーションは急降下となるかもしれません。今後の上司との関係や周囲との関係にも大きな亀裂となり、良い関係構築には程遠いものになるかもしれません。
そうならない為にも、また、職場を安心安全な場にする為にも、問題を取り扱う際には、関係ある人全てから話を聴き、事実をつかむ事はとても重要なのです。
問題のない、問題の起きない職場はないと思います。その際に、どう問題を取り扱い、どのように対応・処理するのかは、上司やリーダーの皆様にかかっております。ですが、1人で全てを解決していくのではなく、周囲の方の協力を得つつ、スタッフの方の理解を得つつ取り扱っていく事が大切なのではないでしょうか。
そして、車の縦列駐車も、クロールのクイックターンも見た事ある、知っている、だけでは実際にはできません。その技術は実際に何回も練習し身につけることが必要です。また、昨今職場の問題も多様化しているのではないでしょうか。だからこそ「人の問題の扱い方」の技術をまずは磨き、その技術を職場に、組織に活かしていく事が必要なのではないでしょうか。
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