ソフトボールと組織の“団体戦”から考えるキャリア

昔、ソフトボールに夢中になっていた時期があります。
ポジションごとに求められるスキルは違っても、「勝つためにどう動くか」を常にチームで考えていました。また、試合やグランド以外の場所でも、チームの一員として何をするか?どう在るのか?を考え取り組んでいました。いま思うと、それはまさに「組織で働く」ということとよく似ているのかもしれません。
組織もソフトボールと同じ“団体戦”です。でも、ただチームでいるだけでは勝つ事は難しく、団体のなかの“個の役割“がとても大切だと思います。一人ひとりが自分の役割を理解し、それを発揮することでチームは強くなるのではないでしょうか。
■ 組織で働くということは、チームで勝つということ
会社というフィールドで私たちは、ひとつの目標に向かってチームで戦っています。ソフトボールと同じように、個々がバラバラに動いていては勝てません。
・ピッチャーは冷静に流れを読み、チームを引っ張る
・キャッチャーは全体を見ながら、仲間に声をかけ続ける
・ショートやセカンドは機動力を生かして、隙間をカバーする
・外野は、どこまでも飛んでくる打球を最後まで諦めずに追いかける
役割に“優劣”はなく、あるのは“違い”だけです。その違いこそが、チームの力になるのではないでしょうか。そして、一つ忘れてはいけないことは、「団体戦だからこそ、ひとりひとりの“在り方”がチームの未来を左右する」ということ、です。
■ 団体戦だからこそ、「自立」と「支え合い」の両立が大切
ソフトボールでも、チームの中で一人が不満や不安を抱えたままプレーしていると、その“空気”は周囲に伝染していきます。声が小さくなり、リズムが乱れ、攻めにも守備にも迷いが出てくるのです。強いチームというのは、技術があるだけでなく、「自立・自律しながら、支え合える関係性」があるチームなのではないでしょうか。
・自分の役割に責任を持つ
・仲間のミスを責めるのではなくカバーする
・誰かが沈んでいるときは、声をかけて気持ちを上げる
その循環を生み出せるかどうかが、組織としてのパフォーマンスを左右するのです。つまり、“個”の在り方が、“チーム全体の未来”を変えていくのです。
そして、キャリアというと「肩書き」や「実績」に目が向きがちですが・・・・・
実はもっと根っこの部分“自分がどんな役割を担い、どう貢献していくか”を考え続けるプロセスが、本質なのではないでしょうか。30〜40代になると、リーダーやマネージャーとしての役割が増えていきます。それまでとは違う「チームを支える」「周囲を活かす」視点が求められるようになります。でも、それは「自分を押し殺す」ことではなく、これまでに培ってきた“自分らしさ”を、次のステージでどう発揮するかを考えるタイミングなのではないでしょうか。キャリアとは、「役割を育てていく」ことなのかもしれません。
そこで、皆さん!「あなたのチームでの役割はなんですか?」
この問いは、“肩書き”ではなく、“意味”に意識を向けるための問いでもあります。
「あなたがいることで、チームにどんな影響が生まれていますか?」
「あなたの強みは、誰の支えになっていますか?」
「あなたがいなくなったら、何が困りますか?」
そして、この問いに向き合うことは、「これからどんなふうに自分のキャリアを育てていきたいか」を考えることに繋がるのかもしれません。キャリアは個人のものですが、でも、それは決して「孤立したもの」ではなく、周囲との関係性の中で、自分の役割を模索し、貢献し、磨かれていくものなのではないでしょうか。キャリアもチームも一人では作れません。
試合で勝つために、チーム全体で声をかけ合い、励まし合い、時に失敗を許し合い、お互いをサポートし、組織の中でも、そんな関係性がチームを強くしていくのです。
だからこそ、あらためて考えてみてください。
「自分のチームでの役割はなに?」
「自分の“在り方”がチームにどんな影響を与えているでしょうか?」
これを定期的に振り返ることが、キャリアのセルフマネジメントにも繋がるのではないでしょうか。そして・・・・これからどんな役割を担っていきたいですか?
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