「前のめり」になってみる
「今年はこうありたい!」「これを達成したい!」
新しい年のはじまりは、目標を立てることが多いかもしれませんが、ふと立ち止まってみると、私たちの日常を実際に動かしているのは、もっと小さく、曖昧で、揺れるものではないでしょうか。
感情の起伏があった事に対して“前のめり”になってみる
この言葉がずっと頭に残っています。
感情の起伏―
うれしかった、驚いた、引っかかった、モヤっとした、なぜか心が動いた、ポジティブでもネガティブでもない、説明しきれない違和感や高鳴り・・・
まず大切なのは、「どう感じたか」を正しく言語化することよりも、心が動いたという事実に気づき、受け止めることではないでしょうか。
それは自分に甘くなることでも、流されることでもなく、また、「誰かがどう思うか」ではなく、「自分の心が確かに反応した」という現実を、自分事として引き受ける姿勢なのです。
そして、もう一つ考えるのが、「前のめりになる」ということです。
”前のめり”とは、結論を出すことでも、覚悟を固めることでもなく、「どうなるか分からないけれど、なってみる」という、少し緩く、少し自由な関わり方のように感じます。向き合う、という言葉はどこか立ち止まり、分析し、理解しようとする響きを持つ一方、“前のめり”は、感情を材料にして半歩踏み出す感覚に近いかもしれません。
言葉にしてみる、誰かに話してみる、次の選択にほんの少し反映させてみる・・・など大きな決断ではなく、小さな試しなのかもしれません。
そして、ここには意思があり、”前のめり”でいることは、受け身ではありません。
「環境が」「上司が」「会社が」ではなく、自分がどう感じ、どう関わろうとしたのかに軸足があり、それは主体性に根ざした形だと思うのです。
そして「なってみる」という感覚には、失敗しても立て直せる余白があります。
うまくいかなかったら、やめてもいいし、変えてもいいのです。最初から正解を狙わないからこそ、折れにくい柔軟性があるのです。これはレジリエンスの一つの形かもしれません。強く耐えるのではなく、しなやかに修正できる力。感情を抑え込まず、過信もせず、経験として得ていくのです。
キャリア形成も同じかもしれません。
多くの人が「分かってから選ぼう」としますが、実際には、動いてみた結果として、自分の価値観や大切なものが浮かび上がってくることの方が多いのではないでしょうか。
感情の起伏に前のめりになる人は、計画されたキャリアをなぞるのではなく、キャリアを育てていく。そしてその姿勢は、他者とのコミュニケーションにも表れ、感情を正解・不正解で扱わず、揺れを止めずに聴けるようになるのです。
新しい年のはじまりに、何かを決めきれなくてもいいのでは?まずは、自分の心がどこで動いたのかに気づき、そこに前のめりで関わってみることではないでしょうか。
そして、その小さな姿勢の積み重ねが、一年後の自分を、思ってもみなかった場所へ連れていくかもしれません。
2026年も何卒よろしくお願いいたします。
皆さんにとって、自分らしく素敵な一年になりますように。

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