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この春、はじめて『部下』を持ったあなたへ①

森川 友惠

 おはようございます。特定社会保険労務士の森川です。4月前半は新入社員研修でいくつかの企業にお伺いして社会人1年生の受講生の方々を色々お話しをお伺いしました。職種や業種にもよりますが、総じてみんなが思うことは、「はじめての社会人生活への期待」と「厳しさに耐えられるか?やり切れるかの不安」の2つ。そんな新入社員と同じく「期待」と「不安」を胸にしているのは、はじめて『部下』を持つリーダー、マネージャーと呼ばれる職位に就かれた皆さんではないかと思います。

 そんな皆さんに向けて、本日は、「マインドセット」についてお話しします。

人はそれぞれ異なる『価値観』を持っている

 皆さんと多くの時間を共有する親、兄弟、夫や妻、親友と呼ばれる人は、笑いや怒りのポイントが似ていたり、映画やドラマの見て涙するポイントが一緒…という同じような『感性』を持ち、仕事に対する考え方や仕事に対する姿勢についても近いものを持っていることが多いと思いますが、ぴたりと全く同一ということは稀ではないでしょうか?

 親や兄弟ですら違いがある…と考えれば、昨日、今日一緒に働くようになった人が『価値観』が同じなんてことはないのです。

 自分も人で、相手も人。自分もOKだし、あなたもOKというごく基本的なことを忘れず、コミュニケーションを取ることが大切です。

自分が感じる「やった方が良い」を大切にする。

 人は、みんな”良心”を持って生まれてくると言われています。良心は道徳的に正邪・善悪を判断する意識のことを指します。例えば、電車に乗ったときに、座っている自分の前にご高齢の方が目の前に立ったとき、誰もが”席を譲った方が良い”と感じると思うんですね。まさしく、これが”良心”。席を譲るか、寝たフリをするかは別問題。これを感じる力をみんな平等に持って生まれてきているのは確か。仕事で、例えば…

・ 自分から元気に挨拶する。

・ 部下が浮かない顔をしている、眉間に皺を寄せている顧客がいるに気づいたら、声をかける。

・ 会議や打ち合わせで、自分の考えを積極的に出してみる。

・ 人と人との衝突を感じたら、間に入ってつなぐ役割をする。

…リーダーが力を発揮することを望まれている場面は沢山あります。自分が感じる「やった方が良い」という感覚は大切にしてほしいと思います。

なんでもかんでも自分ひとりで背負わない。

 皆さんも実際に経験されていると思いますが、一人で出来ることは限られています。チームだからこそ大きな力を発揮することは多々あります。役職がついた、部下ができた!と思うとついつい頑張りが過ぎることがあります。もちろん、新しいことにチャレンジすることで自分自身の力をつける機会にもなりますが、必要以上に背負い過ぎたら、自分自身がパンクしてしまいます。

『経験がない分野なので、教えてください。』

『作業量が半端ないので、手伝って欲しい。』

『もっと大きな成果をだしたいので、チームで対応したい』

…をちゃんと言えること。とっても大事だと思います。

あの頃の私に言ってやりたい。

 私は前職で店舗の責任者として着任したのは29歳の時。その店舗は朝7時~深夜2時まで当時営業していた店舗で、小さいながらもプールもあり、お風呂も、そしてジムとスタジオ…と、なかなかの規模でした。当時の私は、やる気に満ち溢れ、超がつくくらいキラキラしていたと思います。店舗責任者に抜擢されたわけですが、マネジメント業務はその前、半年だけですから、会社もかなりのギャンブラーですよね。

 自分が経験を基にした対策で店舗の対策を立案し、実行していたのですが、1ヵ月、2カ月経っても、全く成果が出ません。その時点で、

『わかりません。』

『教えてください。』

を言えていたら、そのあとに起こる様々な事件は防げたのではないか?と思います。若いといっても、29歳ですからね。それなりに経験してきたはずでしたが、自分一人では限界が見えていました。1日も早くこの言葉を言えていたら…といまだに思います。

皆様は、私と同じ失敗はされませんように。

では、5月!今月も頑張って参りましょう~。

 

ABOUT ME
森川 友惠
森川 友惠
特定社会保険労務士
京都市下京区で開業しております。前職はコナミスポーツクラブで長年正社員として勤務しておりました。24年間の勤務で異動回数は12回。店舗勤務がその大半ですが、勤務地は長崎~東京まで様々な規模の店舗を担当しておりました。こちらでは、人と人の関係を良くする話、チームのコミュニケーションについてお話しします。
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