この春、初めて「部下」を持ったあなたへ⑤
こんばんは。特定社会保険労務士の森川友惠です。
皆さんは、「任せ上手」ですか?それとも「任せ下手」ですか?プレイングマネジャーと呼ばれるタイプの管理職の方が多くいらっしゃると思いますが、このタイプの方は、自分で対応した方が早いし、確実だから…となかなか部下に仕事を任せられない…とお悩みの方も多いのではないかと思います。
今日はそんな皆様に、任せるポイントについてお話しをしたいと思います。
やってみなければ、人は育たない。
皆様が現場第一線で仕事をされていた頃、はじめて任された重要な仕事のことを覚えてらっしゃいますか?やってみていかがでしたでしょうか?
”上手くいった”
”失敗した”
”なんとなくまとまったけど、もう少しやれるかも…”
結果は様々だけれど、いずれもやってみたからこそ経験できるものです。やらなければ何も生まれませんし、成長することは難しい。だからこそ、やってみることが成長する、人を育てるには絶対必要なことなのです。だからこそ、自ら手を挙げることも大事ですし、上司が部下に仕事を任せることが大事なのです。
任せ方のポイントって?
完璧になってから任せる…なんて思わないこと。
もう1度思い返して頂きたいのですが、ご自身が仕事を任されたとき、どの程度の力を持っていたと思われますか?対象となる仕事を遂行するために必要な力を100%持っていた??きっと、100%ではなく、6割、7割程度で任されている方が多いのではないでしょうか? 任せると決めた以上、まずは任せることをしなければ話は進みません。
でも、任せる仕事の内容はきっちり見極める。
対象となる部下にとって、丁度良いところ、つまりは”軽すぎる”作業レベルでは育たないし、”重すぎる”と人がつぶれることがあります。ですので、内容はきっちりと見極める必要があるのです。
任せるときは、”任せる”とはっきりと伝える。
こちらからお願いして任せるのではなく、対象となる部下が自ら、”やってみたい””やらせて欲しい”と手を挙げるようなコミュニケーションを取る必要があります。これが、もしかしたら難しいかもしれませんが、
・なぜ、あなたなのか?
・なぜ、今なのか?
をきちんと伝えた上で、本人に選ばせることがポイントではないかと思います。
ギリギリまで力を発揮させる。
任せた以上、ギリギリまで力を発揮させることが必要です。初めから達成できない、やれそうもない、失敗しても仕方ない…なんて考えていたらダメだということです。部下であってもその道のプロとして扱う必要があるでしょう。ですから、口出しをするのは最後の最後です。
任せることと放っておくのは違う。
任せたからと放っておくのは間違いです。必ず定期的にコミュニケーションを取って、励ましつつアドバイスする。これが大切です。
「任せる」には、部下をよく見て、知ることからスタートです。あまりよく知らずに役割や仕事を与えると、後々、大きな不具合が出る可能性があります。
まず知り合うことからはじめてみてはいかがでしょうか?