大谷翔平選手と山本由伸選手から学ぶ上司と部下の信頼関係の結び方
2月は逃げる…と言いますが、気が付けば3月目前。3月と聞けばすでに春。新入社員を迎え入れる準備は完了されてますでしょうか?
この春、様々な場所で、組織で、新しくメンバーを迎える方。「どんな人かな?」という思いと同時に、「すぐ辞めないといいな・・・」「続けばいいけど・・・」という思いを抱く方は多いのではないでしょうか?
若者の早期離職の要因と迎え入れる私たちの課題
若者の早期離職については、新規大卒就職者の就職後3年以内の離職率は32.1%(厚生労働省2020年調べ)で、3年後には2人しか残らないのが社会の常識。この数字でも、例年に比べると低下傾向にあります。ここで、早期離職の要因と迎え入れる私たちの課題について考えてみたいと思います。
若者の早期離職の要因
- キャリアサポートの不足…適切なキャリアサポートが定着のカギ?
- 職場環境の改善…労働条件も大切だけれど、職場の人間関係はもっと重要。
- スキル不足…必要なスキルを持たずに就職。社内での教育育成が追い付かない。
- ワークライフバランス…言葉だけが独り歩きしていませんか?
これらは、非常に一般的ではありますが、若手従業員の方がすぐやめてしまう…。というお悩みをお持ちでしたら、この4つ要因のどこかに課題があるかもしれないですね。また、新しいメンバーを迎え入れる私たちが解消しなければならない大きな課題の一つに「若者への組織社会化の促進課題」というものが挙げられるます。
迎え入れる私たちの課題
「若者への組織社会化の促進課題」とは、その組織の目標達成のため目標達成のための役割や価値観を獲得しながらその組織に馴染んでいく過程での課題です。
- 文化的課題…社内の暗黙のルールにいかに対応できるか
- 技術的課題…必要な技術や成長できる知識と技術を身につけるか
- 役割的課題…組織の中でいかに役割(存在価値)を獲得するか
これらの課題を一つ一つ解決していくことが組織社会化の促進につながるという事です。もう少し平たく言えば、文化的課題を解消するには会社が大切にしていること(ミッションやビジョン)を本人の判断軸として使えるところまで共有できるか?という事でしょうし、技術的課題を解消するには早いタイミングで業務に必要な知識と技術を教え、高めることができるのか?また、役割的課題を解消するには、経験が少ないなかでも、社内で自分の存在を肯定できる機会を与えることができるのか?というあたりがカギを握るのではないでしょうか?
大谷翔平選手と山本由伸選手
そんな中、ふとテレビをみていると、今年からメジャーリーグに挑戦している山本由伸投手のニュースを目にしました。新天地であり、メジャーリーグという大きな舞台で、言葉の壁がある中、その動向を皆が期待し見守っている方は多いのではないでしょうか。そして、その若きドジャースの新人選手を温かく迎え、現在のチームメイトと架け橋になり、アメリカでの初挑戦の舞台環境を整えているのが、なんと、あの、大谷投手でした。あの、全世界注目の選手である、大谷翔平選手です!!!周りの選手と談笑しチーム内でのコミュニケーションを図り、練習球場の案内など様々なサポートをされている姿がありました。その姿は常に笑顔があり頼もしく、もちろん山本選手もにこやかな笑顔でした。この姿は、野球の先輩選手としてだけではなく、人間力を強く感じました。このメジャーリーグでのスタートのサポートは山本選手や、チームメイトが戸惑いなく、気持ちよく人間関係をスタートできるだけではなく、チームとしての目的である優勝に向け、皆のパフォーマンスを最大限に発揮する為のその一歩であると感じました。
そして先日、明治安田生命保険から、毎年恒例の新入社員に聞く「理想の上司」のアンケート結果を発表され、大谷選手は初登場で2位を獲得しました。WBCでの「憧れるのをやめましょう」の名言など、プレーや振る舞いや人柄でチームを引っ張る姿が2位獲得につながったようです。また大谷選手は昨年、「理想の部下」として1位だったとの事。これからの大谷選手の一挙手一投足は、野球界だけではなく、上司部下の関係や仕事をする上で、そして人間関係を考えるうえでも多くの学びがあるなあと、楽しみです。
職場はそこにかかわる人すべてで作るものです。働く人すべてが持てる力を十分に発揮し、個々が互いの強みを生かせる環境をつくり、結果を出していく。
その最初の一歩を気持ちよくスタートできることは、働き続けるために必要な、成長できる人間関係や働く環境なのではないでしょうか。
さあ、私たちには何ができるでしょうか?
大谷選手に負けてられませんね。