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自分を深く知り人生半ばの過渡期を乗り越える

城戸 貴子

「『ビジネスパーソンとして魅力的である』ってなんだろう・・・」

「上司からの評価らしいけど、なんかモヤモヤするな・・・」

職場でのキャリア研修の一環で、本人と上司からのアンケートがあり、その後の評価が出たらしく、友人はとてもモヤモヤしていました。研修では、アンケート結果から、現状を知り、目指す姿を描き、成長課題を明確化する・・・という内容も「あなたの現状は×、変化が必要です。」と言われたように感じたようでした(本人所感)。言葉の一言一言から、憤りと諦めが感じられ、そこには意気消沈とした友人の姿がありました。

話を聴くと・・・・・

研修の内容、研修担当者の言葉や関わり方もイマイチだったようですが、研修に至るまでの上司とのコミュニケーションがうまくいっていない事や、これからのキャリアを迷っているようでした。友人の話では、

・現場や部下とは良好なコミュニケーションがあるけど上司とはあまり良くない・・・

・仕事では結果を出しているけど評価や給与には反映されていないようだ・・・

・何だか上司からは評価されていないように感じる・・・

など、自分と上司とのギャップについての話で、友人の年齢である40歳代以降は、仕事に対する正当な評価がなされないコトに悩む人が多数いると言われますが、友人も同様の悩みを抱えていました。

40歳代では、役職に就いたり、昇進したりする年代でもありますが、仕事量が増えただけで待遇や給与は据え置きというケースもあるようです。若いころに比べ、やる気や気の持ちようで状況を良くするのは、なかなか大変であり、大きなストレスになります。また、自分の事だけではなく、部下の成長やチームとしての成長も大きな要因となります。

この年代は「人生半ばの過渡期」と言われる時期で、一般的に40歳~45歳の間に経験する重要な転換期を指します。この時期は、成人前期から中年期の移行期であり、多くの人が自分の人生やキャリアについて深く考え直す時期です。

また、心理学者のレビンソンは「自己再生のための好機」とも見ています。過去の経験や成果を振り返り、これからの人生をどのように進めていくかを考えることで、より充実した人生を送る為の新たな道を切り開く事ができるのです。この時期に感じる迷いや葛藤は、自己成長の一環として捉える事か重要です。どのようにこの過渡期を乗り越えるかが、今後の人生に大きな影響を与えると考えています。

その重要な時期である、人生半ばの過渡期を乗り越えるには・・・・

まずは、自分自身の理解を深める事が大切で、自分の強みや価値観を再確認する事が含まれます。自分の事は分かっているようで、より深い部分での理解は気づけていないのが現実です。改めて自分自身を知ることで自分を認める事ができ、そこからはじめて自分を客観視する事ができます。自分が見ている景色と、自分を俯瞰で見ている自分の景色があることで、企業から求められている自分の姿とのギャップを知り、受け入れ、そこからはじめて「さて・・・どうしようか」と前に進む事ができるのではないでしょうか。

研修を受けている中で色々な考えやモヤモヤを抱えた友人は、一つ一つ言葉にし、思いを語り、話す中で改めて感じた事もあったようでした。このような機会に、ちょっと立ち止まり自分を振り返る事、これからの人生をゆっくり考えてみる事は、実りある豊かな人生をおくる為にとても大切だと改めて感じました。友人にはぜひ、キャリアコンサルタントによるキャリア相談、キャリアカウンセリングを通して、自己理解を深め自分に合ったキャリアプランを考える機会をつくり、キャリア形成に繋げることが必要だと感じました。そして、このことは企業にとっても必要な時間であり、職業人生50年と言われる時代には、不可欠な機会の提供なのではないでしょうか。

ABOUT ME
城戸 貴子
城戸 貴子
キャリアコンサルタント
九州女子短期大学体育科卒業。小学生から短大まで水泳とソフトボールに明け暮れる日々を送る。卒業後、大手スポーツクラブで勤務。退職後、キャリアコンサルタント国家資格取得。「自分らしく」「生き生きと働く」ライフキャリアやワークキャリアを考え、歩んでいけるお手伝いをします。自分も周りも幸せになる世界を目指して。趣味:音楽鑑賞・ライブ参戦・読書(本屋さんが大好き)・空を見るのが大好き 好きな言葉は「雨過天晴」自分のキーワード「挑戦する・感謝する・ワクワクする」
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