自分を表す言葉が前に進む力になる
「強みと言われても・・・責任感とか?」
「できない事(弱み)はすぐ出てくるけど・・・」
レジリエンスについて学んだ際に、レジリエンスのリソースである「強み」を考える中で、自分自身の強みとは?を考え、仲間と共有する事がありました。レジリエンスという、しなやかに生き抜く力を鍛えるには、5つのリソースがあります。
- ①ポジティブ感情
- ②強み
- ③自己信頼
- ④社会的貢献
- ⑤目的意識
自分自身で考える、自分の強みとは何か?
皆さんの強みは何があるでしょうか?そして、強みはいくつでてきましたか?
「自分の強みを言語化する意味」は、困難に立ち向かい、乗り越える力を高める上で非常に重要です。レジリエンスとは、逆境や変化に対して柔軟に適応し、立ち直る力を指しますが、これを高めるには自己理解と自己効力感の強化が不可欠です。強みを言語化する事の効果として、いくつか挙げられます。
□自己理解の向上
自分の強みを言語化することで、自己理解が深まり、自分がどのような状況で力を発揮できるかが明確になります。これにより、困難な状況でも自信を持って行動できるようになります。たとえば、ある社員が「問題解決力が強み」と自覚していれば、危機に直面したときにその能力を意識的に活かそうとします。
□自己効力感の向上
自分の強みを知っていることで、「自分ならできる」という感覚(自己効力感)が強まります。レジリエンスのある人は、問題が発生した際に解決策を見つける力を持っていると信じています。自分の強みを明確にしておくことは、この信念を強化し、困難を乗り越える力につながります。
□ポジティブなマインドセットの形成
強みを言語化することで、困難な状況でも自分の得意分野を活かす方向に意識を向けやすくなり、ポジティブなマインドセットを保つことができます。これは、ネガティブな感情に引きずられるのを防ぎ、レジリエンスを保つために重要です。
□効果的なストレス管理
自分の強みを認識していることで、ストレスがかかる状況でも自分にとって最適な対処法を選ぶことができます。たとえば、コミュニケーションが得意な社員は、ストレスを感じたときに他者と話すことで解決策を見つけやすいのではないでしょうか。こうしたストレス管理の手段は、レジリエンスの強化に直接つながります。
「他のメンバーからプレゼントされた強み」とは・・・・・
そして次のステップには、「他のメンバーからプレゼントされた強み」があります。他者からみた自分の強みを言語化してもらう(プレゼント(フィードバック)してもらう)というものです。私は、自分では考えていなかった「言葉(強み)」をプレゼントされ、嬉しさとちょっと恥ずかしさもありましたが、それ以上に自己認識が広がり、当たり前と思っていた事が他者から評価されることで、自分の価値や能力に対する新しい視点が得られました。このプロセスは自己効力感を高めるために重要であり、レジリエンスを支える自己肯定感の基盤となります。
「新しい強みの発見」
他者の視点から得た強みの言葉は、自分がこれまで見逃していた新しい強みを発見する手助けになります。自分では意識していなかった能力や特性に気づかされることで、自己理解がより深まり、成長のきっかけになります。また、この新しい強みを意識することで、より柔軟に困難に対処できるようになり、レジリエンスを強化することができます。そして、その言葉は行動変容の動機づけとなり、自己成長に繋がるのです。これは、困難な状況にあってもポジティブに前進し、成長し続ける姿勢が生まれてくるのではないでしょうか。
このような経験を社員教育の中で取り入れることで、社員同士の信頼関係を強化し、組織全体のレジリエンスを高めることができます。自分を表現する言葉を見つけ、その言葉が自分の背中を押し前に進む事ができる。これは現代の働く人々に必要な力なのではないでしょうか。