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自分の物語のスタート

城戸 貴子

「もし自分の絵本を作るとしたら、どんな表紙にする?」

先日、そんな問いかけを受けたのですが、皆さんはどんなイメージが浮かびますか?私の絵本の表紙には、大きな虹が描かれ、自分と友人、先輩や後輩、恩師、家族などたくさんの笑顔がある絵を思い浮かべ、色ペンや色鉛筆ではなくクレヨンで描かれた表紙でした。

4月、新しいスタートの季節です。新社会人になった人、異動や転職で環境が変わった人、それぞれに「新しい章」が始まっています。そして、その物語は単なる出来事の羅列ではなく、過去の経験や現在の状況をどう「意味づけるか」によって、未来のストーリーが形作られていくのです。

□過去のページをめくる――出来事に意味を見つける

振り返ってみると、これまでの人生には様々な出来事があったのではないでしょうか。成功もあれば、うまくいかなかったこと、思い通りにならなかったこともあったかもしれません。でもそれを、ただの事実として並べるのではなく、「それが自分にとってどんな意味を持つのか?」を考えてみると、物語は変わってくるかもしれません。

例えば・・・・

学生時代に頑張ったことは何がありましたか?

これまでで一番成長を実感した瞬間は?

挫折や失敗があったとしたら、それは何を教えてくれましたか?

こうした振り返りの中で、「あのときの経験があったから、今の自分がある!」と気づけると、過去の出来事が単なる記録ではなく、自分のキャリア・ストーリーとして意味を持ち始めてくるのです。

□今というページを描く――どんな物語の途中にいるのか?

4月は、新しい環境や変化に戸惑うことも多い時期です。仕事のスタート、新しい人間関係、未知の挑戦・・・でも、今の出来事も「自分の物語のどんな1ページになるのか?」という視点で見ると、ただただ忙しい日々の中にも、意味が生まれるのではないでしょうか。

この経験は、自分のキャリアのどんな要素を育てているんだろう?

この挑戦が未来の自分にどうつながるのかな?

そして、これから起こる出来事は楽しいことばかりではなく、ときには困難や辛いこともあるかもしれません。でも、それらもすべて「自分の物語の一部」。嬉しいことも、大変なことも、そのすべてが自分を成長させ、自分の物語をより豊かにしていくのだと思います。

さらに、色々な変化の中、自分が想像していた事と違う事がたくさん起こるかもしれません。でも、想像していたものと違うからといって、それが「間違い」なのではなく、「この世界(別の世界/別の物語)はどんなものだろう?」と別世界を体験してみること自体が、楽しさの一つかもしれません。「自分の想像と違うからダメだ」と簡単に切り捨てることは、勿体ないのではないでしょうか。

□未来の表紙を描く――どんな物語にしたいか?

これからのキャリアのストーリーは、まだ白紙の部分がたくさんあります。未来のページには何が書かれるのか、どんな物語にしていくのか、それを考えることが大切なのではないでしょうか。

もし、自分の絵本の表紙をデザインするとしたら…

どんな色で描く?何を使って描く?

どんなタイトルをつける?

どんな未来の自分が登場する?

これらを考えることで、「自分の理想の未来」が少しずつ形になっていくのだと思います。

あなたの物語を大切に・・・

ナラティブ・アプローチでは、キャリアは単なる偶然の積み重ねではなく、「自分がどんな意味を見つけるか」で形作られるものと考えられています。

自分の物語の主人公は自分」。

未来のストーリーは、皆さんそれぞれの解釈次第でどのようにも描くことができます。これからの経験を一つひとつ味わいながら、自分だけの物語を楽しんでいきませんか?

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ABOUT ME
城戸 貴子
城戸 貴子
キャリアコンサルタント
九州女子短期大学体育科卒業。小学生から短大まで水泳とソフトボールに明け暮れる日々を送る。卒業後、大手スポーツクラブで勤務。退職後、キャリアコンサルタント国家資格取得。「自分らしく」「生き生きと働く」ライフキャリアやワークキャリアを考え、歩んでいけるお手伝いをします。自分も周りも幸せになる世界を目指して。趣味:音楽鑑賞・ライブ参戦・読書(本屋さんが大好き)・空を見るのが大好き 好きな言葉は「雨過天晴」自分のキーワード「挑戦する・感謝する・ワクワクする」
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