良い空気を自分で作る
この時期、色々な場所で新入社員の方を目にします。
初々しい姿と懸命にメモを取る姿をみて、心の中でエールを送りつつ、その隣にいる先輩の姿も様々です。現場でOJTを行う際は、自分で接客をしつつ新人スタッフにも教える場合、または、新人スタッフの接客を見守りつつ接客をサポートする場合など様々です。
その中で、指導者である先輩の方と新入社員の方の二人の『空気』が気になる事があります。こちらにも伝わるようなピリピリした空気を感じる場面もあり、二人の空気は、背景にあるその店や、その企業を表しているようにも感じます。
先日、大失敗をしてしまいました。
ネットで購入した航空券の便が、逆の航路の予約をしていたのです。毎月のように行き来している航路であったため、細かいところは見ず、疑いもせず空港に向かい、チェックインの際に気づく始末でした。気づいた時は自分で自分にビックリしたと共に、で、この先どうしたらいいのか、と頭にはたくさんの「?」がありました。その後、航空会社のカウンターに行くと、新人スタッフの方と新人指導スタッフの方(先輩らしき方)で対応してくれたのですが、アタフタしている私の状況を、新人スタッフの方はなかなか理解してくれず、私もどうしたものかと困っていました。その状況を見た先輩らしき方が一言、「大丈夫ですよ。お調べしますので少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか?」と声を掛けてくれました。その「大丈夫ですよ。」の一言と笑顔で私も安心し「すみません、お願いします。」と一呼吸し落ち着く事ができました。その後、先輩の方の指示で新人スタッフの方もテキパキと対応していただき、何とか便を確保できました。乗る飛行機がコードシェア便であった為、それぞれのキャンセルポリシーの確認など色々と難しかったようです。
航空券の費用は当日購入になり、予想以上の金額に愕然としつつ、これは今後の勉強代だと自分に言い聞かせ、また、新人スタッフの方のよいサンプルになったのでは?と考え、これはこれでよい経験だと思うことにしました。
『空気を読む』
人材育成の観点では、コミュニケーションの力を高めるためには、「空気を読む」スキルが必要です。人々との協力や円滑なコミュニケーションを築くために、相手の立場や感情を理解し、適切なアプローチを選ぶことが求められます。その要素としては3点あります。
- 状況判断
- 配慮
- 柔軟性
新人スタッフの育成と、アタフタしている客、適切な処理能力。その広い視野とそれぞれの感情を読み、全部ひっくるめて「よい空気」にした先輩スタッフの方に頭が下がります。
また、職場においては「よい空気」を自分が作る。という事も大切です。働きやすい職場の空気は、一緒に働く仲間との関係や、お客様との関係でも「自分が作り出す空気」によって大きく変わります。場の空気は誰かが作っているのではなく、誰かが良くしてくれるのではなく、そこにいる「自分」が作っています。まず、自分が良い空気でいる事がコミュニケーションの一歩であると思います。
今日の自分の空気は、何色ですか?