初日の「違和感」を、成長の種に変えるには?
新しい名刺、新しいデスク、そして新しい顔ぶれ。
新しいチームや部署に配属されたとき、私たちはつい「理想のチーム像」を思い描いてしまいます。しかし現実は、引き継いだ資料の山や、到底達成できそうにない高い目標数値、目の前の「現実」と「理想」のギャップに、胸が締め付けられるようなモヤモヤを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「この環境で、どうやって結果を出せばいいのか・・・」
そんな不安を抱えたまま、一歩を踏み出せずにいるかもしれません。
私の苦い記憶:新店舗立ち上げでの「落胆」
かつて私が新店舗立ち上げの責任者を務めた時のことです。新しい挑戦への喜びと期待に胸を膨らませて現場に足を踏み入れた瞬間、私は言葉を失いました。
想像以上に施設スペースが狭く、動線も最悪。「これではまともな運営なんてできない!」と、期待が大きかった分、激しい怒りと落胆がこみ上げてきました。環境の不備を数え上げ、絶望に近い気持ちで立ち尽くしていました。
しかし。ふと我に返りました。
「このまま私がネガティブな顔をしていたら、これから集まるスタッフも同じように落胆からスタートしてしまうかも・・・せっかくの新しい門出を、そんな風に台無しにしたくない」
その思いが、私を思考停止の淵から引き戻してくれました。「さあ、どうしようか? この限られた条件で、何ができるか一緒に考えていこう!」と、自然と前向きな言葉が口を突いて出たのです。
一人では「無理だ」と諦めていた壁も、「仲間のために」という視点が入った瞬間に、工夫を凝らすための「課題」へと姿を変えました。 自分のためだけなら折れていた心も、誰かと共に歩む決意をしたことで、再び光を放ち始めた瞬間だったように思い出します。
ボードゲームが教えてくれた「未来への視点」
先日、「目標管理ボードゲーム」というセミナーに参加しました。そこで突きつけられたのは、私自身の「思考の癖」でした。ゲームが始まるとき、複雑なルール説明が続きました。正直なところ、私の心の中は「……よく分からない」という戸惑いでいっぱいでした。理解できない不安から、つい消極的になり、周りの雰囲気に身を委ねてしまう自分がいました。これは、新しい職場に放り込まれた時の心理状態に似ているかもしれません。
そんな私の停滞を救ってくれたのは、チームメンバーの軽やかな一言でした。
「よく分からないけれど、まずはやってみますか!」正解を探して動けなくなるよりも、まずは不格好でもいいから手を動かしてみる。その一言で、肩の力がふっと抜けるのを感じました。
さらに、私をハッとさせた出来事がありました。
並べられたカードを見て、私や他のメンバーも「カードの配置が悪いから、これじゃあ進めないな」と決めつけていたときのことです。あるメンバーが、私とは全く違う景色を見ていました。「これとこのカードを使えば、新しいカードが引けますよね。次はもっといいカードが来るかもしれないですよね!」
私は「今、目の前にある不都合」に目を奪われ、思考を停止させていました。しかし彼女は、その先にある「変化」を見つめていたのです。環境を嘆くのではなく、環境を動かして、新しい未来を呼び込むその姿勢に、チーム全体の思考が一気に広がりました。
環境は、すぐには変えられません。でも、その環境下での「動き方」は今この瞬間から変えられるのではないでしょうか。
「ないもの」を数えて嘆く時間を、1分だけ「あるもの」をどう組み合わせるかを考える時間に変えてみる。
一人で抱えて「無理だ」と塞ぎ込むのではなく、「この状況、どう思う?」と仲間に手札を見せてみる。
そんな小さな一歩が、実は「目標に魂が宿る」瞬間の始まりなのかもしれません。
二つの目より、四つの目で
「環境のせいにする」という行為は、実は自分を守るための大切な防衛本能でもあります。あまりに高い壁を前にしたとき、心は折れないようにバリアを張ります。ですから、もし今「環境が悪い」と感じていても、自分を責めないでください。でも、そのバリアの中にずっと閉じこもっているのは、少しもったいないかもしれません。
「このカードを使えば、次が変わるかもしれない」
そう信じて手元のカードを愛でることから始めてみませんか?
一人で「無理だ」と抱え込む前に、隣のメンバーに本音を漏らしてみる。
その勇気が、思わぬ好循環を生むきっかけになるのではないでしょうか。
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