私たちのチームは、どこへ向かう?
今月の目標はクリアできるか?
目標の数字を達成するために、メンバーに「もっと早く」「もっと正確に」と指示を出し、4月の後半を追い込む、そんな慌ただしい日々を過ごしているリーダーも多いかもしれません。
もちろん、企業として利益を出し、結果を残すことは不可欠ですが、数字という「結果」だけを必死に追いかけていると、いつの間にかチームの雰囲気が重くなってしまうことがあるのではないでしょうか。
数字は分かりやすい目標であり、結果かもしれませんが、安定して成果を出し続ける為には、それだけで良いのでしょうか?
「桃太郎」の寓話を思い出す・・・・
鬼退治という「目的(業績という結果)」のために、犬、サル、キジが仲間になります。彼らはなぜ、あんなにも見事な連携で成果を出せたのか。そこには、現代のチーム運営にも通じるヒントが隠されているかもしれません。
例えば、「強み」と捉えると、鋭い鼻を持つ犬、知恵の働くサル、空を飛べるキジ。それぞれが「自分にしかない武器」を持ち寄りました。
そして、「使命」と考えると、 鬼を退治して村に平和を取り戻すという、共通の正義感があったかもしれません。
そして、「夢やワクワク感」の観点では、おばあさん特製の「きびだんご」というご褒美や、英雄になるという未来への期待があったかもしれません。
ここでもし、桃太郎が「とにかく鬼を倒せ!結果(数字)を出せ!」とだけ命じていたら、彼らはこれほど主体的に動けたでしょうか。そもそも、桃太郎のお供をしたでしょうか。お互いの個性や強みを認め合い、その先にあるワクワクを共有していたからこそ、最強のチームになれたのでは!?と思うのです。
私たちの「鬼」と「きびだんご」は何だろう?
仕事の上でも、難しく考える必要はないのかもしれません。チームのみんなで、こんな視点で話してみるのはいかがでしょうか。
「今の私たちにとって、退治すべき『鬼(課題や障壁)』は何だろう?」
「今の仕事の中で、自分を支えてくれる『きびだんご(報酬やワクワク)』はどの点にある?」
「自分自身の『武器(強み)』は何だと思う?」
数字や課題についてどうしたらいいのか?と考え、頭が凝り固まっているメンバーに、少し思考を解放してもらえるよう、作戦会議です!そして、リーダーから「これが正解だ」と提示するのではなく、こうした問いを投げかけ、みんなで言葉にしていく、そんな対話を通じて、「数字の10」は、ただの記号から「自分たちの10」であり「自分たちの物語」へと変わっていくのではないでしょうか。
「強み」とは、自分を表現する「色」のこと
中でも、チームを動かす大きなエンジンになるのが「強み」です。ですが、「自分の強みは何?」と聞かれても、うまく言語化できないケースが多いように感じます。「強み=他人より優れていること」と定義してしまうと、「自分にはそんなものはない……」と、つい消極的になってしまうのかもしれません。
しかし、強みとは本来、誰かと比較するものではなく、「自分自身を支えてくれるもの」、「自分を表現する色」であり、その人が大切にしている価値観や世界観そのものではないでしょうか。
個性豊かで色々な色がある組織では、自分では「普通の色だよ~」と思っている小さなことでも、チームの仲間から見ればとても必要な「色」であり、「資源」であり、チームを動かす「一歩」になるかもしれません。それがチームの面白いところです。
例えば、冷静沈着な「青色」のメンバーと、明るく活動的な「黄色」の私が手を取り合って協働すると、そこには一人では決して出せなかった、安らぎや癒しを感じさせる「緑色」が生まれます。
「〇〇さんのこういうところ、いいね!」とお互いの「いいねポイント」を伝え合う対話は、単なる褒め合いではなく、お互いの色を知り、混ぜ合わせ、チームというキャンバスに新しい色彩を描いていく、クリエイティブなプロセスなのです。
「強み」とは、誰かと比較して優劣をつけるものではなく、自分を支え、表現する「色」そのものです。お互いの色を知り、それを掛け合わせることで、チームというキャンバスには、より鮮やかで確かな「成果」が描かれていきます。そして、その混ざり合いの中で自分の色が増えていく経験こそが、自分自身のキャリアを豊かに彩るのではないでしょうか。
そして、今の自分の色は、一生固定されたものではなく、これからキャリアを重ねていく中で、新しい知識を得たり、誰かと出会ったりするたびに、新しい色がパレットに加わり、今の自分の色も少しずつ変化していくはずです。その変化こそが、キャリアを歩む醍醐味かもしれません。
3年後、5年後、もしかしたら、思ってもみなかった「色」に変身しているかも!?そう考えると、今、自分とは考え方が違う人や想定外の事に頭を悩ますよりも、その人やその環境に“ちょっと”興味を持ち、知っていくことが、未来を変える一歩になるのではないでしょうか。
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