休み明け、“エンジン”はすこしづつ温めよう
ゴールデンウィークから、少しずつ日常のリズムに戻り始める5月。
「よし、頑張ろう!」と気合を入れる人もいれば、「なんだか身体が重いな……」と感じている人もいるかもしれません。
実は、私は昔から“連休”というものに、一般的にあるイメージとは少し違う感覚を持っています。
学生時代、連休と言えば試合、遠征、合宿でした。練習の日は朝・昼・夜の三部練習。遠征ではマイクロバスに乗り、福岡から関西や東海エリアまで移動することもありました。真っ黒に日焼けしながら、毎日ソフトボール漬けの日々です。
また、就職後に勤めていたスポーツクラブでは、土日や連休は子ども達の利用が多く、また、イベントや短期教室など、まさに“テンヤワンヤ”の日々でした。朝はエナジードリンクで気合を入れ、指導が終わる夕方には疲労感と共に大きな充実感がありました。そして、日曜日が終わる頃には「やっと終わった〜」とホッと安堵する感覚があったのを覚えています。
どちらも、決して楽なスケジュールではありませんでしたが、振り返ると、そのハードな日々を乗り切るコツは、「どう楽しむか?」だったように思うのです。
試合に向けてチームみんなで替え歌を応援歌にしたり、プールの指導中はコーチ同士でいつも以上に声を掛け合ったり、笑い合ったり。そんな“ちょっとしたこと”が、不思議と場の空気を柔らかくし、「もう少し頑張ろう!」というエネルギーになっていました。
一方で、連休や週末が終わった後の日常は、少し独特です。
どこか疲労感が残り、まだ身体も心も“完全には戻っていない”感覚があります。職場全体も、少しだけまったりした空気になることがあります。
そんな時、「よし!今日から全開だ!」と急にアクセルを踏み込みすぎると、逆に苦しくなってしまうこともあるのではないでしょうか。
キャリア理論では、環境の変化に直面した時、人は「適応」の過程で揺れると言われています。それは、転職や異動のような大きな変化だけではなく、連休明けのように、“OFFからONへ戻る時期”にも起こるのかもしれません。
「なんとなく仕事モードに戻れない」
「気持ちは焦るのに身体がついていかない」
「頑張らなきゃと思うほど空回りする」
そんな感覚も、環境へ再び適応しようとしている途中の反応なのではないでしょうか。だからこそ、この時期は“急発進”よりも、「少しずつエンジンを温める」感覚が大切なのかもしれません。
その時に意外と大きな役割を持つのが、“声掛け”です。
「おはようございます」
「お休みどうでした?」
「ゆっくりできましたか?」
そんな何気ない一言です。特に、新しい環境にいる人や、まだ緊張感が続いている人ほど、周囲の空気を敏感に感じ取っています。
本人は“ただの雑談”のつもりでも、相手にとっては、「気にかけてもらえた!」「話しかけても大丈夫なんだ!」という安心感になることがあります。実際、職場では「そんなこと?」と思うような小さなやり取りが、相手の中では大きく残っていることが少なくありません。
また、休み明けは、急に「頑張らなきゃ!」と自分を追い込みやすい時期でもあります。
そんな時こそ、いきなり仕事の話から入るのではなく、お土産のお菓子やコンビニの新商品のお菓子をきっかけに、「これ、美味しんですよ~」と“まずは話してみる”ことも大切なのではないでしょうか。
仕事のスイッチを入れる前に、まずは“人との関係”を温める。
その時間が、お互いのエンジンを少しずつ動かし、結果としてチーム全体の空気を整えていくのかもしれません。
一方で、それでも苦しくなる時はあります。
頭では「頑張らなきゃ」と分かっていても、心や身体が追いつかないこともあります。周囲からは「休み明けだから仕方ないよ」と見えていても、本人の中では、必死に踏ん張っている場合もあります。
だからこそ、この時期は“無理に元通りになる”ことを急ぐより、「今の自分はどんな状態なのか」を少し整理してみることも大切なのではないでしょうか。
社会人になると、「早く戻ること」「すぐ切り替えること」が求められる場面もあります。
でも、本当は、ONとOFFの間を行き来しながら、自分なりのペースを見つけていくことも、“働き続ける力”の一つなのかもしれません。
まずは、急に全開を目指さなくていい!!
休み明けの今は、少しずつエンジンを温めながら、周囲と声を掛け合い、自分自身も整えていく。そんなスタートでも良いのではないでしょうか。
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